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ジュニアSクラス旅立ちの夏

  • 2024.08.31

さて、当スタジオからふたり海外へ旅立ちます。

 

一人目はジュニアSクラスを卒業してハンガリー国立ダンスアカデミーに留学していた畑石衣世。

夏休みで一時帰国し、今日までスタジオでレッスンに励んでいましたが、いよいよ数日後にはポーランドのOpera Krakowska(クラクフ歌劇場バレエ団)に向けて旅立ちます。

ハンガリーではバレエだけでなくバチェラーコースも履修し、ハンガリー語と格闘しながらもハードな学生生活を乗り越えました。

ヨーロッパでも教育熱心で有名な国だけに卒論も本格的で大変でした。

クラクフ歌劇場は創設が1954年で2008年に新劇場が完成し、オペラ、バレエ、ミュージカルなど年間200以上の公演が行われている劇場です。

レパートリーは前衛的な作品からクラシックバレエ、オペラまで活躍シーンは多岐です。

怪我や病気にはくれぐれも気をつけて、バレエ団員の一員としての責任をしっかりと果たせるよう、一層自分自身を磨いてくれたらと願っています。

 

もう一人は現役ジュニアSクラスの寺島寧々が卒業し、パリのコンセルヴァトワールに留学します。

天然の美足を持つ彼女ですが、クラスではバレエを本質的なことから分解してトレーニングしてきました。

足りなかったことは山ほどありました。

知識、理論、正しいスタイル、体の使い方、筋力、音楽性、表現・・・

2年間で大きく変わりました。

ジュニアSクラスではワガノワのスタイルで特に基本を徹底的に練習していますが、コンセルヴァトワールが決まってからはオペラ座スタイルも並行して学習したり(どっちも勉強しておいてよかった!)。

彼女は何事も諦めず、次々とチャレンジできるポジティブな気質があります。

パリに行っても自分に負けずに頑張ってくれたらと願っています。

二人とも大好きなバレエを通じて一回りも二回りも大きく成長し、尊敬される人になってくれてら嬉しいです。

 

バレエは舞台芸術です。

舞台芸術である以上何かを表現しなければなりません。

表現するにはエモーショナルな部分とテクニカルな部分があります。

テクニカルな部分はバレエのスタイルであったり振付家の意図であったりしますが、エモーショナルな部分は自分で磨く必要があります。

表現を英訳したらExpressionsですが、私はちょっと付け足して考えたいなと思っています。

舞台芸術における表現は、GiftとかDeliverryという意味合いも強いと思うのです。

舞台の向こうに観客がいるわけで、みなさんお金を払って貴重な時間を割いて観にきてくれています。

自分の役を分析して、一つ一つの動きをどのように表現したらいいか、自分ならどうアクションするかをよく考えてお客様に贈り届けてほしいと思います。

マシンのような踊り、独りよがりの踊りにならなよう、よく考えて。

そして、自分磨きのためにも人生経験は積んでほしいですね。

今日は旅立つ二人を紹介しましたが、数日後にはもう一人旅立ちます。

それはまた次回報告します。

 


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