【ブログ】バレエ解剖学、踊り、トレーニングは本質的に
- 2023.04.21
数ある踊りの中でバレエは最も解剖学とかトレーニングが浸透してきました。
ジャズやヒップホップよりも様式美にこだわりがあり、独特の身体の使い方を求められるからです。
ダンサーがジャイロキネシス、ピラティス、ヨガなどのエクササイズを積極的に取り入れるようになったり、怪我を克服するために勉強してきた積み重ねがバレエをアカデミックな世界に引き上げたのではないでしょうか。
反面中途半端な知識で生徒の指導をしたりする人が増えたのも事実です。
自分の体で試して納得して伝えるならまだしも、知ったかぶりで教えるのは逆効果です。
まるでどこかのお父さんが仲間内でゴルフの講釈をしているのと大して変わらないですよね。
バレエの解剖学を考える上で前提となるのは、一つ一つのエクササイズの正しいあるべき姿です。
パからパへの身体の使い方など、メソッドが求める動き方を知っていることが前提です。
加えて作品の振付家の求める動きや形に則した身体の使い方を知っていることが大事です。
ピルエットが苦手な人に、単に体幹が弱いとか漠然と言ったところで解決策にはなりませんものね。
前鋸筋が、腹斜筋が、ハムとリングスが、腸腰筋が・・・とかあれもこれも羅列しても解決にはなりません。
どのように動かなければならないか、そのためにはどこをどのように使うのか、弱いところこれで、こんなトレーニングが効果的だ。
と言うところまで伝えられたら解決の光が見えてくるものです。
「バレエの基礎」「解剖学」と言う言葉が氾濫していますが、バレエは本当の基礎知識と経験がある環境で学ばなければ上達の糸口は見つけられないのです。
大人も子供も一緒。
理解力が異なるので伝える言葉、伝える順番などは違いますがバレエは大人も子供もやるべきことは共通なのです。
バレエを習うにはバレエの本質を学ぶことが基礎を身につける上でとっても重要です。
解剖学もトレーニングも、そして普段のレッスンもその上に立脚していると言っても過言ではないのです。
私にとってバレエは日々研究対象です。
バレエを始めて45年!
まだまだ発見がある奥深いものです。
子供のころに今の知識があったらどんなダンサーになっていたんだろう。
勝手な想像とともに、今の子供たちの恵まれた環境を作ってあげたいと言う気持ちも同時に浮かんできます。
生徒の皆さんには、自分はもっと変われるんだという自覚を持って、コツコツとレッスンを積み重ねて行ってほしいと思います。
私たちのもとでバレエをしている人たちの変化は素晴らしいです。
しっかり学んで毎日をハッピーに過ごしていただければと願っています。
感謝。